「TAKUMはサーキット走行向けに開発されたオイル」と公式サイトにかかれていますが、ホントにそうなのでしょうか?
確かにスポーツ走行をする人にとって、オイルは消耗品なので安ければ安いほど嬉しいですが、「オイルの性能がダメダメだったら使いたくない」というのがホンネではないでしょうか?
(私はそうです。いくら安いといってもドライスタートなどでエンジンにダメージを与えたり、走行性能が落ちてしまうようなオイルは避けたいです。エンジンが壊れ、乗せ換えが必要にでもなったらウン十万円レベルのお金が必要になってしまいますから。それでは本末転倒です。ですので、TAKUMIはスポーツ走行に耐え、エンジンへの負荷が少ないオイルか?見ていきます。)
TAKUMIモーターオイル5W-50は、ESTERとPAOという成分で作られています。
まずESTERオイルから見ていきます。
ESTERオイルはモータースポーツを行うのに最適と言われています。
その理由は、熱安定性、科学的安定性にとても優れているからです。
つまり、油温が上がりやすいスポーツ走行にはもってこいなオイルなんですね。
他にもメリットはたくさんあります。
・低温流動性
・揮発防止性
・清浄分散性etc・・・
また、サーキットとは離れますが、ドライスタートにも強いです。
なので、短距離の移動をする場合や、エンジンON・OFFを頻繁に行う場合でも、鉱物油に比べてエンジンにダメージを与えません。
(通勤にもスポーツカーを使う私にとって、これほどピッタリなオイルは他にはないと思っています^^)
ただ、弱点もあります(;_;)
シール、パッキン等、ゴム類への攻撃です。
細かい分子構造のため、シールに深く浸透して膨張させます。
その結果、オイルがにじみ出てしまう症状が起こりやすくなってしまうのです。
オイル漏れになったら修理に出すのメンドクサイし、それこそ修理代がかかって大変じゃないのか?
と思っていたのですが、TAKUMIモーターオイルは大丈夫なんです。
なぜかというと、PAOオイルを併用しているからです。
PAOにはシール材を縮める効果があります。
ですので、
ESTERオイルのシールを膨張させる特性
PAOオイルのシールを縮める特性
その2つが相殺し合い、バランスをとるためオイルが漏れる症状になりにくいのです。
PAOオイルのメリットとしては、
1 成分自体に不純物の含有が少なく(極めて純度が高い精製が可能)
スラッジが生成しにくく蒸発減量が少ない。
2 硫黄・窒素等の不純物を含まない為、添加剤の添加特性に優れる。
(少量の添加剤で効果を発揮する事が可能)
3 不純物を含まず芳香族成分を全く含有しない完全飽和炭化水素
であるから 人体・環境に及ぼす影響が少ない。
4 低粘度から高粘度まで広範囲の粘度グレードをカバーできる
5 粘度指数が高く温度変化に対して粘度変化が少ない。
低温条件下での急激な粘度上昇・高温時での急激な粘度下降が少なく
両条件下でも良好な油膜を形成できる。
6 引火点が高く、引火・火災等の危険性が低い
7 流動点が低く流動点降下剤等の添加剤使用が軽減できる。
しかし、PAOも弱点(デメリット)があります(;_;)
無極性の完全飽和炭化水素の為、添加剤の溶解性に乏しいという弱点です。
つまり、添加剤がしっかり働いてくれなくなってしまうのです。
じゃあどうするんだ?
そのままじゃダメだろ。
という話になるのですが、大丈夫です。
それは、エステルオイルには添加剤の溶解性に乏しい特性を緩和する特性があるからです。
それにより、添加剤は問題なく機能します。
こうして見ると、PAO+ESTERの組み合わせは、お互いのデメリットをフォローし合い、非常に相性がいい組み合わせだと分かります。
さすが、TAKUMIはオイル作成歴が長いだけあって上手く作られています。
まぁ、PAO+ESTERの組み合わせは他社でも結構、やっているのですが。
じゃあ、なんでTAKUMIモーターオイルが高く評価されているのかというと、価格が安いからです。
ESTERもPAOも、とにかくコストが高いです。(鉱物油に比べ)
(こちらの記事でも他社の5W-50と10W-60の平均価格の話をしましたが・・・)なのにTAKUMIは他社と比べ4000〜5000円近く安くなっています。
なんでそんなに安いんだ?オイルの質が悪いのか?
と、思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です。
TAKUMIモーターオイルが安い理由は、広告費を最低限に抑えているからです。
その他にも理由があります。
が、ここで全て書くと文字数がすごいことになりそうなのでここでは書きません。
その他の理由が知りたい方はコチラから見れます↓↓↓